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2013-09-10

ソース(記事原文):SFARI

分子メカニズム:オキシトシンが脳のシグナル伝達を増強する

SFARI(2013年9月10日) ― ジェシカ・ライト(Jessica Wright)

『ネイチャー(Nature)』に8月4日に発表された研究によると、オキシトシンは脳のシグナル強度を高めるとともに、背景ノイズを最小限にすることでシグナル伝達を強化するという。

ここ数年で複数の研究がにわかに、オキシトシンは社会的行動のうち共感、信頼、絆などいくつかの側面に関与することを証明した。こうした所見から、自閉症治療としてのオキシトシンの可能性を調べる研究が行われるようになった。一部の研究では、自閉症の人はそうでない人と比べ、オキシトシン受容体に共通の遺伝的変異を持つ可能性の高いことが明らかにされている。

今回の新しい研究によれば、マウスの脳切片において、オキシトシン経路を活性化する作用物質は錐体神経細胞と呼ばれる特定ニューロンの精度を高めるという。このニューロンは、記憶に関わる脳領域である海馬の活動を刺激する。

近傍の脳領域からのニューロンが、錐体神経細胞と、脳の活動を抑制する高速発火介在ニューロンという二次ニューロンのグループを同時に活性化する。この後者のグループは錐体神経細胞のスイッチを切るため、錐体細胞は活動時に乏しい発火しかできなくなる。オキシトシンを増強する作用物質の存在下では、この細胞はより強く、障害なく発火し、また背景ノイズはより少なくなることを研究が明らかにした。

錐体神経細胞のスイッチを入れるシグナルは、作用物質の存在下でも変わらない。一方、高速発火介在ニューロンは、細胞へのシグナルをより活発に絶えず送っている。これが、錐体神経細胞の背景活動を妨げる。絶え間ない活動は高速発火介在ニューロンも弱め、従ってひとたび錐体神経細胞が活性化されれば、その活動時の発火はオキシトシンを欠いている時よりも強い。

高速発火介在ニューロンは、化学伝達物質パルブアルブミンを放出する。このニューロンを光線に反応して発火するよう操作しても、錐体細胞のシグナル伝達が強化されることを研究は明らかにした。研究者らによれば、ここから、高速発火介在ニューロンはオキシトシンの効果を媒介すると考えられるという。


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