以下の場合は、バルガン450mgを絶対に使用しないでください。
・有効成分のバルガンシクロビルをはじめ、ガンシクロビルやバルガン450mgの成分、またはアシクロビルやバラシクロビルに過敏症反応のある人
・血液透析を受けている人
【警告】
・バルガンシクロビルの毒性として、貧血、顆粒球減少症、血小板減少症などがあります。
・ガンシクロビルを用いた動物実験において、発がん性や催奇性が確認されており、また精子無形成症を生じることが報告されています。
【慎重使用】
・血球減少症のある/あった人
・骨髄抑制性の薬剤による治療や、放射線治療を受けている/受けていた人
・高齢者
・腎機能障害
・肝機能障害
・腎毒性を生じる可能性のある薬剤を使用している人
・小児
【重要な基本的注意】
・バルガン450mgは心臓、膵腎、腎臓移植を受けた人における、サイトメガウイルス(CMV)感染症予防に用いられていますが、肝臓移植後の感染予防としての適応はなく、また、肺などほかの臓器の移植における感染予防薬としての安全性は確認されていません。
・バルガンシクロビルやガンシクロビルの使用による、重篤な白血球減少症、好中球減少症、貧血症、血小板減少症、汎血球減少症、骨髄形成不全、再生不良性貧血が報告されています。そのため、バルガン450mgは好中球絶対数が500cells/μL未満、血小板数25,000μL未満、またはヘモグロビン8g/dL未満の人への使用は適切でないとされています。血球減少症はバルガンシクロビルやガンシクロビルによる治療期間のいずれの時期においても発症する可能性があり、また使用の継続による悪化の可能性がありますが、断薬後、3-7日で回復し始めるとされています。バルガン450mgの使用による、白血球減少症、貧血症、血小板減少症の発現の頻度が高いため、特にガンシクロビルやほかのヌクレシオドアナログによって白血球減少症を発症した人や、治療前の好中球数が500cells/μL未満の人においては、血液成分ごとの血球数、そして血小板数の測定を頻繁に実施する必要があるとされています。さらに経口のガンシクロビルからバルガン450mgによる治療に変更した人においては、ガンシクロビルの血漿中濃度が上昇するため、血球減少症のモニタリングを頻繁に実施することが推奨されています。
・動物実験により、ガンシクロビルの使用による精子形成の阻害作用と、それに伴う不妊症が報告されています。これらの事象は低用量では可逆性でしたが、高用量では不可逆性でした。このことから、男性のバルガンシクロビルの使用は、一時的、あるいは永久的な精子形成の阻害を引き起こす可能性があるとされています。さらに動物実験では、女性における不妊症の誘発も示唆されています。
・動物実験においては、ガンシクロビルは催奇性と突然変異誘発性が認められており、人間への使用による先天性異常誘発性や発がん性が懸念されています。そのため、妊娠の可能性のある女性においては、バルガンシクロビルの使用後の30日間、男性においては、バルガンシクロビルの使用後の90日間は、経口避妊薬以外のバリアー型避妊法を使用すべきとされています。
【使用上の注意】
・食中、あるいは食後に服用し、空腹時での服用は避けてください。
【その他の注意】
バルガン450mgの服用によって、車の運転や機械の操作など注意を必要とする作業に影響が出る場合があるため、服用による影響がないと確認できるまではこれらの作業に従事することを避けてください。
高齢者、および小児におけるバルガン450mgの安全性は確立されていません。
ガンシクロビルを用いた動物実験により、胎芽、胎児への毒性や組織の奇形が認められています。妊娠中の女性のバルガン450mgの使用は、医師により薬効が母体、あるいは胎児における影響を上回ると判断された場合のみに使用してください。
授乳中の女性における安全性が確立されていないうえ、授乳によって乳児がバルガンシクロビルやガンシクロビルによる顆粒球減少症や貧血症、血小板減少症、催奇性や発がん性などの影響を受けることを避けるため、バルガン450mgを使用している間は、授乳は避けるべきであるとされています。さらにHIV感染症の母親においては、母乳によって乳児がHIV感染する可能性があるため、授乳はすべきではないとされています。
バルガンシクロビルは腎臓から排泄されるため、腎機能障害のある人に使用する際には、服用量の調整が必要とされています。
処方されたとおりの用途でのみ使用し、他人と共用することはしないでください。
ほかの疾患で医療機関にかかる場合には、医師や薬剤師にバルガン450mgの使用を報告してください。
子供の手の届かない涼しいところで保管してください。
使用期限を超過しているものや、外装に損傷の見られるものの使用はしないでください。