以下の場合、プラビックス75を絶対に服用しないでください。
・出血している人(血友病、頭蓋内出血、消化管出血、尿路出血、喀血、硝子体出血など): 出血を助長するおそれがあります。
・プラビックス75の成分に対し過敏症の既往歴のある人
【慎重服用】
・次の人では出血の危険性が高くなるおそれがあるので、慎重に服用してください。なお、虚血性脳血管障害(心原性脳梗塞症を除く)後の再発抑制の場合は、50mg1日1回服用などを考慮してください。
1)出血傾向およびその素因のある人
2)重篤な肝障害のある人
3)重篤な腎障害のある人
4)高血圧が持続している人
5)高齢者
6)低体重の人
・ほかのチエノピリジン系薬剤(チクロピジン塩酸塩など)に対し過敏症の既往歴のある人
【重要な基本的注意】
・血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、無顆粒球症、重篤な肝障害などの重大な副作用が発現することがあるので、使用開始後2ヵ月間は、2週間に1回程度の血液検査などの実施を考慮してください。
・虚血性心疾患を対象としてプラビックス75を服用するにあたっては、ローディングドーズ服用(服用開始日に300mgを使用すること)およびアスピリンとの併用によって出血のリスクが高まる可能性があることを充分考慮してください。
・プラビックス75による血小板凝集抑制が問題となるような手術の場合には、14日以上前に服用を中止することが望ましいとされています。なお充分な休薬器官を設けることができない場合は、重大な出血のリスクが高まることが報告されているので充分に観察してください。また服用中止期間中の血栓症や閉塞症のリスクの高い症例では、適切な発症抑制策を講じてください。手術後にプラビックス75の再服用が必要な場合には、手術部位の止血を確認してから再開してください。
・ほかの出血の危険性を増加させる薬剤などとの相互作用に注意するとともに、高血圧が持続する人の服用は慎重に行ない、プラビックス75服用中は血圧のコントロールを行なってください。
・再発の危険性の高い虚血性脳血管障害の人においては、アスピリンと併用したとき、クロピドグレル単剤に比べ重大な出血の発現率の増加が海外で報告されているので、併用する場合は充分注意してください。
・出血の危険性および血液学的副作用のおそれがあることから、出血を起こす危険性が高いと考えられる場合には、中止・減量などを考慮してください。また出血を示唆する臨床症状が疑われた場合は、ただちに血球算定などの適切な検査を実施してください。
・通常よりも出血しやすくなることを理解し、異常な出血が認められた場合には医師に連絡してください。また他院(他科)を受診する際には、プラビックス75を服用している旨を医師に必ず伝えてください。
【効能または効果に関連する使用上の注意】
●経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される虚血性心疾患の場合
PCIが適用予定の虚血性心疾患の人への使用は可能です。冠動脈造影により、保存的治療あるいは冠動脈バイパス術が選択され、PCIを適用しない場合には、以降の使用は控えてください。
【用法および用量に関連する使用上の注意】
・空腹時の服用は避けることが望ましいとされています(国内第I相臨床試験において絶食服用時に消化器症状がみられています)。
●虚血性脳血管障害(心原性脳塞栓症を除く)後の再発抑制の場合
出血を増強するおそれがあるので、特に出血傾向、その素因のある人は、50mgを1日1回から服用してください。
●経費的冠動脈形成術(PCI)が適用される虚血性心疾患の場合
1)アスピリン(81-100mg/日)と併用してください。
2)ステント留置者のプラビックス75服用時には、該当医療機器の添付文書を必ず参照してください。
3)PCI施工前にクロピドグレルを少なくとも4日間服用している場合、ローディングドーズ服用(服用開始日に300mgを服用すること)は必須ではありません。
【その他の注意】
・海外における経皮的冠動脈形成術施行を予定した人を対象とした臨床試験および複数の観察研究において、CYP2CI9のPM(Poor metabolizer)もしくはIM(Intermediate metabolizer)では、CYP2CI9のEM(Extensive metabolizer)と比較して、クロピドグレル服用後の心血管系イベント発症率の増加が報告されています。
【高齢者】
造血機能、腎機能、肝機能などの生理機能が低下していることが多く、また体重が少ない傾向があり、出血などの副作用があらわれやすいので、減量などを考慮し、状態を観察しながら慎重に服用してください。
【妊婦、産婦、授乳婦】
・妊婦または妊娠している可能性のある人は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用してください。
・授乳中の人は、プラビックス75服用中は授乳を避けてください。
【小児など】
小児などに対する安全性は確立していません。