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2010-03-08
ソース(記事原文):ArticlesBase.com
ADHDに非刺激薬が有効な場合
2010年3月8日
(くすり屋さん注:原文に改行は一切有りませんが、可読性を高めるため、当サイトで改行を加えました)
ADHD(注意欠陥・多動性障害)用の非刺激薬はすべての患者に効くわけではないことが、患者の報告から明らかにされている。
最近まで、非刺激薬アトモキセチン(ストラテラ)が効くかどうかは一か八かであると考えられていた。
事例報告や科学雑誌によれば、アトモキセチンが非常によく効く患者もいれば、全く効かない患者もいる。
アトモキセチンに関して行われた多くの科学的研究から、この薬はほとんどの患者に対して短時間作用型刺激薬とほぼ同じ効果を発揮するが、長時間作用型や徐放性の刺激薬ほどの効果は示さないことが明らかになっている。
実際、アトモキセチンが効く場合とそうでない場合には、患者のタイプや原因などがいくつか存在すると思われる。
さらに多くの調査研究が終了するにつれて、アトモキセチンが最も有用な場合がより明確になってきた。
こうした研究の結果によれば、おそらくアトモキセチンはADHDと反抗挑戦性障害(ODD)を合併している患者の治療には有用ではない。
ほとんどの家庭において、ODDなどの合併障害の治療はADHDの中核症状の治療と同じくらい重要である。
混合型ADHDや多動性/衝動性優勢型ADHDにODDの症状を合併している人の割合は、驚くほど高い。
ある研究により、混合型ADHD患者の50%以上に反抗的症状が見られることが明らかになった。
その研究によれば、多動性/衝動性優勢型ADHD患者の40%以上にもODDの症状が認められた。
ODDの人と一緒に生活をしたり仕事をしたことのある人であれば、そうした症状が健全な社会や家庭にとっていかに破壊的なものであるか理解しているだろう。
アトモキセチンの服用中にODDの症状が改善されなければ、ほとんどの大人や家族はADHDの治療にこの薬は効かないと考えてしまうことになる。
ADHDの75%は混合型(多動性、衝動性、不注意)か多動性/衝動性優勢型であると推定される。
計算すると患者100人のうち約33人には、ODDの症状をコントロールできないことを理由にアトモキセチンは有用ではないことが分かる。
またアトモキセチンは、患者が刺激薬による治療をまだ受けていない場合、患者に刺激薬の副作用として不安が認められる場合、同じく副作用としてチック障害が認められる場合、あるいは患者が刺激薬を服用できない、または服用すべきではない場合に最も有用である。
さらにアトモキセチンは難読症の合併が見られる場合にも有用である。
アトモキセチンにより、ADHDと難読症を合併している小児の視空間認知障害が改善された。
ADHDと難読症を合併している小児には非常に特異的な実行機能障害があると考えられている。
ADHDと視空間認知障害の関連性は十分に解明されておらず、さらに多くの研究が必要であるが、視覚認知療法により一部のADHD小児の注意力が改善するのはこの関連性のためと考えられる。
そのほかアトモキセチンに関する興味深い事実として、以下が挙げられる。
1. 刺激薬では少しも効果が得られないが、アトモキセチンでは効果が得られる患者が一部に見られる。
2. 刺激薬は作用時間が決まっているため、朝の症状コントロールは刺激薬よりもアトモキセチンの方が優れている可能性がある。刺激薬はその血中濃度が治療域に達している時だけ効果を発揮し、通常効果があらわれるのは服用の30分から60分後である。アトモキセチンにより、一部の人には速やかな症状改善が見られるが、その十分な治療効果があらわれるまでにはおよそ6週間かかる。
3. すべてのADHD型において、アトモキセチンを1日0.8mg/kg(0.36mg/ポンド)投与するよりも、1日1.4mg/kg(0.65mg/ポンド)投与した方が優れた効果を発揮する。またアトモキセチンの1日1回投与は、1日2回の投与と同等の効果があり、さらに副作用に関する忍容性も同等に良好である。
4. アトモキセチンの服用を開始した人のうち、服薬中止が必要な副作用があらわれたのは10%未満であった。小児と青年に最も多く見られた副作用は、胃の不調、食欲減退、悪心や嘔吐、めまい、疲労感であった。
ADHDの人達のうち、一部の特定の人に対してアトモキセチンは非常に優れた効果を発揮する。
この薬で最も高い効果が得られるのはどの患者集団なのかが分かれば、患者に対し、自分のADHDの症状に最善の対処をするための必要情報を提供できるようになる。
アトモキセチンの有効性に関してさらに研究を行うことで、なぜこの薬は一部の人には有効でそれ以外の人には全く効果がないのか、理解を深めることができるだろう。
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