【禁忌】
・アトストラット40mgの成分に対し過敏症の既往歴のある人
・MAO阻害剤を使用中または服用中止後2週間以内の人
・重篤な心血管障害のある人: 血圧または心拍数を上昇させ、症状を悪化させるおそれがあります。
・褐色細胞腫またはその既往歴のある人: 急激な血圧上昇および心拍数増加の報告があります。
・閉塞隅角緑内障の人: 散瞳が現われることがあります。
【慎重服用】
・肝機能障害のある人: 血中濃度が上昇するおそれがあります。
・腎機能障害のある人: 血中濃度が上昇するおそれがあります。
・けいれん発作またはその既往歴のある人: けいれんを起こすことがあります。
・心疾患(QT延長を含む)またはその既往歴のある人: 症状を悪化または再発させるおそれがあります。
・先天性QT延長症候群の人、またはQT延長の家族歴のある人: QT延長を起こすおそれがあります。
・高血圧またはその既往歴のある人: 症状を悪化または再発させるおそれがあります。
・脳血管障害またはその既往歴のある人: 症状を悪化または再発させるおそれがあります。
・起立性低血圧の既往歴のある人: アトストラット40mgの服用による起立性低血圧の報告があります。
・精神病性障害、双極性障害の人: 行動障害、思考障害またはそう病エピソードの症状が悪化するおそれがあります。
・排尿困難のある人: 症状を悪化させるおそれがあります。
【重要な基本的注意】
・アトストラット40mgの治療上の位置づけおよび服用による副作用などのリスクについて、充分な情報を医者から入手し、適切な使用をしてください。
・アトストラット40mgを長期間服用する場合には、必要に応じて休薬期間を設定するなどして、定期的に有用性の再評価を実施してください。
・臨床試験で塩酸アトモキセチンを服用中の小児患者において、自殺念慮や関連行動が認められているため、アトストラット40mgを服用する場合にはこれらの症状の発現について注意深く観察してください。
・攻撃性、敵意はAD/HD(注意欠陥/多動性障害)においてしばしば観察されますが、アトストラット40mgの服用中にも攻撃性、敵意の発現や悪化が報告されています。服用中は、攻撃的行動、敵意の発現または悪化について観察してください。
・通常量のストラテラを服用していた精神病性障害やそう病の既往がない人において、幻覚などの精神病性またはそう病の症状が報告されています。このような症状の発現を認めたら、アトストラット40mgとの関連の可能性を考慮してください。服用中止が適切な場合もあります。
・眠気、めまいなどが起こることがあるので、アトストラット40mgの服用中は自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事しないようにしてください。
・心血管系に対する影響を観察するため、アトストラット40mgの服用開始前および服用期間中は定期的に血圧および心拍数を測定してください。
・アトストラット40mgは血圧または心拍数に影響を与えることがあるので、心血管障害のある人が使用する際は、循環器を専門とする医師に相談するなど、慎重に服用の可否を検討してください。また心疾患に関する病歴、突然死や重篤な心疾患に関する家族歴などから、心臓に重篤ではないが異常が認められる、もしくはその可能性が示唆される人がアトストラット40mgを使用する場合は、服用開始前に心電図検査などにより心血管系の状態を評価してください。
・小児がアトストラット40mgを長期服用した場合に体重増加の抑制、成長遅延が報告されていることから、服用が長期にわたる場合には成長に注意し、慎重や体重の増加が思わしくないときは減量または服用の中断などを考慮してください。
【効能・効果に関連する使用上の注意】
・6歳未満および18歳以上の人における有効性および安全性は確立していません。
・18歳未満でアトストラット40mgを使用して治療を開始した人で、18歳以降も継続して服用する場合には、治療上の有益性と危険性を考慮して慎重に服用するとともに、定期的にアトストラット40mgの有効性および完全性を評価し、有用性が認められない場合には、服用中止を考慮し、漫然と使用しないでください。
・AD/HDの診断は、米国精神医学会の精神疾患の診断・統計マニュアルなどの標準的で確立した診断基準に基づき慎重に実施し、基準を満たす場合にのみ服用してください。
【用法・用量に関連する使用上の注意】
・CYP2D6阻害作用を有する薬剤を使用中の人または遺伝的にCYP2D6の活性が欠損していることが判明している人では、塩酸アトモキセチンの血中濃度が上昇し、副作用が発現しやすいおそれがあるため、服用に際しては忍容性に問題がない場合にのみ増量するなど、状態を注意深く観察し、慎重に服用してください。
・中等度の肝機能障害のある人においては、開始用量および維持用量を通常の50%に減量してください。また重度の肝機能障害のある人では、開始用量および維持用量を通常の25%に減量してください。
【高齢者】
・高齢者に対する有効性および安全性は確立していません。
【妊婦、産婦、授乳婦など】
・妊婦または妊娠している可能性のある人は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用してください。
・授乳中の人は、アトストラット40mgの服用中は授乳を避けてください。
【小児など】
・低出生体重児、新生児、乳児、6歳未満の幼児に対する有効性および安全性は確立していません。
・長期使用時に、小児などで体重増加の抑制、成長遅延が報告されています。