【警告】
認知症に起因する精神病の治療として向精神薬による治療を受けている高齢者における死亡率の上昇が認められ、中でも非定形型向精神薬の使用者において死亡率がほかとの比較において1.6-1.7倍と顕著であることが認められています。死因の特定はされていませんが、心血管系疾患や感染症によるものが主であるとされています。このような理由からエビリファイ20mgの認知症に起因する精神病の治療としての使用は認められていません。
抗うつ剤の使用による小児、学童、青年の希死念慮や自殺の増加が報告されています。そのため小児、学童、青年に対してエビリファイやほかの抗うつ剤の使用を考慮する場合は、必要性と危険性とを熟考する必要があります。このような希死念慮や自殺の増加は24歳以上の成人においては認められていませんが、65歳以上の高齢者においては増加傾向が認められています。うつ病や精神病自体が自殺誘発要因でもあるため、抗うつ剤による治療を受けている患者においては年齢を問わず病状の悪化、自殺行為、そして尋常でない行動の変化を注意深く観察する必要があり、家族や介護に携わる人間は患者の容態の慎重な観察や患者との密な会話が求められることになります。このような理由からエビリファイ20mgのうつ病の小児における使用は認められていません。
以下に該当する方におけるエビリファイ20mgの使用は禁忌とされています。
・有効成分のアリピプラゾールや他成分に過敏症の人
・認知症を発症している高齢者
・ガラクトース不耐症、ラップラクトーゼ欠乏症、グルコース・ガラクトース吸収不全症の人
・授乳婦
・18歳未満の学童および小児
以下に該当する方におけるエビリファイ20mgの使用には注意が必要とされています。
・65歳以上の高齢者
・重篤な肝機能障害のある人
・心臓発作、狭心症、心不全、心ブロック、脈拍の異常といった心血管障害のある人
・心電図におけるQT感覚の延長の認められる人、あるいは家族歴のある人
・脳卒中のような脳血管性障害のある人
・高血圧の人
・てんかんなどのけいれん性障害のあった人
・糖尿病の人、あるいは家族歴のある人
・肥満の人
・嚥下障害のある人
エビリファイ20mgの服用は車の運転や機械の操作に影響を及ぼす場合があります。薬がどのように作用し、これらの操作に影響を与えないことが確認されない限り、車の運転や機械の操作を行なうことは避けてください。
エビリファイ20mgの服用による眠気やふらつきといった症状は、アルコールの摂取によって増悪させられる傾向があります。
エビリファイ20mgの効用は症状を緩和させるものであり、完治させるものではありません。そのため、例え症状がよくなったと感じても、医師の指示がない限り、エビリファイ20mgの使用を急に中断することはしないで下さい。中断によって症状が再発する可能性があります。
エビリファイ20mgの服用中に体、特に顔、唇、あご、下の異常な動きが現れた場合には、稀な副作用である遅発性ジスキネジアの可能性があるため、ただちに医師に報告して下さい。場合によってはエビリファイ20mgの使用の中断、あるいは減量が必要なこともあります。
エビリファイ20mgの服用中の高熱、発汗、筋硬直、呼吸の早まり、めまい、眠気などの症状の発現は、稀な副作用である悪性症候群の可能性があるため、ただちに医師に報告して下さい。場合によってはエビリファイ20mgによる治療を中断する必要が生じる場合があります。
妊婦および胎児に対する安全性は確立されていないため、アリピプラゾールの妊娠中における使用は極力避け、医師によって母体への有効性が胎児への危険性を上回ると判断された場合のみ服用してください。
有効成分のアリピプラゾールは、母乳中に排出するかは解明されていないため、授乳中の女性におけるエビリファイ20mgを使用は禁忌とされています。
ほかの疾患で医療機関に罹る場合は医師にエビリファイ20mgを使用していることを報告して下さい。
医師に処方された用途でのみ使用し、他人と共用することはしないでください。
子供の手の届かない涼しいところで、直射日光や霜から避けて保存してください
外装に損傷があったり、有効期限が切れている場合は使用しないでください。