以下の場合、エビリファイ30mgを絶対に服用しないでください。
・昏睡状態の人: 昏睡状態を悪化させるおそれがあります。
・バルビツール酸誘導体・麻酔剤などの中枢神経抑制剤の強い影響下にある人: 中枢神経抑制作用が増強されるおそれがあります。
・アドレナリンを服用中の人
・エビリファイ30mgの成分に対し過敏症の既往歴のある人
【警告】
・糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡などの死亡に至ることもある重大な副作用が発現するおそれがあるので、エビリファイ30mg服用中は高血糖の兆候・症状に注意してください。特に、糖尿病またはその既往歴もしくはその危険因子を有する人は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ服用することとし、服用にあたっては血糖値の測定などの観察を充分に行なってください。
・服用にあたっては、あらかじめ副作用が発現する場合があることを充分に理解し、口渇、多飲、多尿、頻尿、多食、脱力感などの異常に注意し、このような症状が現われた場合には、ただちに服用を中断し、医師の診断を受けてください。
【慎重服用】
・肝障害のある人: 肝障害を悪化させるおそれがあります。
・心・血管疾患、低血圧またはそれらの疑いのある人: 一過性の血圧降下が現われるおそれがあります。
・てんかんなどの、けいれん性疾患またはこれらの既往歴のある人: けいれん閾値を低下させることがあります。
・糖尿病またはその既往歴を有する人、もしくは糖尿病の家族歴、高血糖、肥満などの糖尿病の危険因子を有する人: 血糖値が上昇することがあります。
・自殺企図の既往および自殺念慮を有する人: 症状を悪化させるおそれがあります。
・高齢者
【重要な基本的注意】
・眠気、注意力・集中力・反射運動能力などの低下が起こることがあるので、エビリファイ30mg服用中の人は自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事しないよう注意してください。
・前治療薬から切り替えの際、興奮、敵意、誇大性などの精神症状が悪化することがあるので、観察を充分に行ないながら前治療薬の用量を徐々に減らしつつ、エビリファイ30mgの服用を行なうことが望ましいとされています。なお、悪化が見られた場合にはほかの治療方法に切り替えるなど適切な処置を行なってください。
・急性に不安、焦燥、興奮の症状を呈している人に対し、エビリファイ30mg服用にて充分な効果が得られない場合には、鎮痛剤の服用など、ほかの対処方法も考慮してください。
・糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡などの死亡に至ることもある重大な副作用が発現するおそれがあるので、エビリファイ30mg服用中は、口渇、多飲、多尿、頻尿、多食、脱力感などの高血糖の兆候・症状に注意するとともに、糖尿病またはその既往歴もしくはその危険因子を有する人については、血糖値の測定などの観察を充分に行なってください。
・エビリファイ30mgの使用に際し、あらかじめ副作用が発現する場合があることを充分に理解し、口渇、多飲、多尿、頻尿、多食、脱力感などの異常に注意し、このような症状が現われた場合はただちに服用を中断し、医師の診断を受けてください。
・体重減少が現われた場合には、糖尿病の発症・増悪、悪性腫瘍の発生などの合併症も考えられるため、経過を慎重に観察し、体重減少の原因精査などを実施し、適切な処置を行なってください。
・ほかの抗精神病薬を既に服用しているなど血清プロラクチン濃度が高い場合にエビリファイ30mgを使用すると、血清プロラクチン濃度が低下し月経が再開することがあるので、月経過多、貧血、子宮内膜症などの発現に充分注意してください。
・嚥下障害が発現するおそれがあるので、特に誤嚥性肺炎のリスクにある人がエビリファイ30mgを服用する場合は、慎重に経過を観察してください。
・抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症などの血塞栓症が報告されているので、浮動状態、長期臥床、肥満、脱水状態などの危険因子を有する人が服用する場合は注意してください。
【用法・用量に関連する使用上の注意】
・エビリファイ30mgが定常状態に達するまでに約2週間を要するため、2週間以内に増量しないことが望ましいとされています。
・エビリファイ30mgの服用量は必要最小限となるよう、慎重に観察しながら調節してください。なお増量による効果の増強は検証されていません。
・ほかの抗精神病薬からエビリファイ30mgに変更する人よりも、新たに統合失調症の治療を開始する人で副作用が発現しやすいため、このような人はより慎重に症状を観察しながら用量を調節してください。
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、状態を観察しながら慎重に服用してください。
妊娠中の服用に関する安全性は確立していないため、妊婦または妊娠している可能性のある人は、治療の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ服用してください。
乳汁移行が認められているため、授乳中の人が服用する場合には、授乳を中止してください。
低出生体重児、新生児、乳児、幼児または小児に対する安全性は確立していません。
アリピプラゾールによる治療中、原因不明の突然死が報告されています。
外国で実施された認知症に関連した精神病症状を有する高齢者を対象とした臨床試験において、アリピプラゾールを含む非定型抗精神病薬を服用した人では、服用していない人と比較して、死亡率が1.6-1.7倍高く、心血管系(心不全、突然死など)または感染症(肺炎)による死亡が多かったとの報告があります。