以下の場合、ネキシウム20mgを絶対に服用しないでください。
・ネキシウム20mgの成分に対し過敏症の既往歴のある人
・アタザナビル硫酸塩、リルピビリン塩酸塩を服用中の人再発の
【慎重服用】
・薬物過敏症の既往歴のある人
・肝障害のある人: ネキシウム20mgは肝代謝型であり、血中濃度が高くなるおそれがあります。
・高齢者
【重要な基本的注意】
・治療にあたっては経過を充分に観察し、病状に応じ治療上必要最小限の使用にとどめてください。また血液像、肝機能、腎機能などに注意してください。
・逆流性食道炎の維持療法については、再発・再燃を繰り返す人に対し使用することとし、本来維持療法の必要のない人が服用することのないよう留意してください。また、維持療法中は定期的に内視鏡検査を実施するなど観察を充分に行なうことが望ましいとされています。なお次の事項に充分注意してください。
1)再発の既往歴、症状の程度などを考慮して維持療法の用量を選択してください。
2)寛解状態が良好に保たれていると判断された場合は休薬または減量を考慮してください。
3)1日10mgの維持療法で再発が認められた場合は1日20mgで再治療を行なってください。ただし、1日20mgの維持療法で再発が認められた場合、あるいは予期せぬ体重減少、吐血、嚥下障害などの症状が認められた場合は、改めて内視鏡検査などを行ない、その結果に基づいてほかの適切な治療法に切り替えることを考慮してください。
4)定期的に血液像、肝機能、腎機能などの検査を行なうことが望ましいとされています。
・非びらん性胃食道逆流症の人の治療を目的としてネキシウム20mgを服用する場合は、次の事項に充分注意してください。
1)非びらん性胃食道逆流症の治療を目的としてネキシウム20mgを使用する場合は、次の事項に充分注意してください。
1)服用に際しては問診により胸やけ、胃液逆流感などの酸逆流症状が繰り返し見られること(1週間あたり2日以上)を確認の上、使用してください。なお、ネキシウム20mgの服用が胃がん、食道がんなどの悪性腫瘍およびほかの消化器疾患による症状を隠ぺいすることがあるので、内視鏡検査などによりこれらの疾患でないことを確認してください。
2)非びらん性胃食道逆流症の治療については、使用開始2週間後を目安として効果を確認し、症状の改善傾向が認められない場合には、酸逆流以外の原因が考えられるためほかの適切な治療への変更を考慮してください。
・ネキシウム20mgをヘリコバクター・ピロリの除菌の補助に用いる際には、除菌治療に用いられるほかの薬剤の添付文書に記載されている禁忌、慎重投与、重大な副作用などの使用上の注意を必ず確認してください。
【効能・効果に関連する使用上の注意】
・非ステロイド性抗炎症薬使用時における胃潰瘍または十二指腸潰瘍の再発抑制の場合: 関節リウマチ、変形性関節症などにおける疼痛管理などのために非ステロイド性抗炎症薬を長期継続使用している人を使用対象とし、使用開始に際しては、胃潰瘍または十二指腸潰瘍の既往を確認してください。
・低用量アスピリン服用時における胃潰瘍または十二指腸潰瘍の再発抑制の場合: 血栓・塞栓の形成抑制のために低用量のアスピリンを継続服用している人を服用対処とし、服用開始に際しては、胃潰瘍または十二指腸潰瘍の既往を確認してください。
・ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助の場合
1)進行期胃MALTリンパ腫に対するヘリコバクター・ピロリの除菌治療の有効性は確立していません。
2)特発性血小板減少性紫斑病に対しては、ガイドラインなどを参照し、ヘリコバクター・ピロリの除菌治療が適切と判断される症例にのみ除菌治療を行なってください。
3)早期胃がんに対する内視鏡的治療後胃以外には、ヘリコバクター・ピロリの除菌治療による胃がんの発症抑制に対する有効性は確立していません。
4)ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に用いる際には、ヘリコバクター・ピロリが陽性であることおよび内視鏡検査によりヘリコバクター・ピロリ感染胃炎であることを確認してください。
【その他の注意】
・ネキシウム20mgの長期服用中に良性の胃ポリープを認めたとの報告があります。
・ネキシウム20mgの服用が、胃がんによる症状を隠ぺいすることがあるので、悪性でないことを確認して使用してください。
・非びらん性胃食道逆流症の治療において、食道内酸逆流の高リスクであると考えられる中高齢者、裂孔ヘルニアを合併する人のいずれにも該当しない場合には、ネキシウム20mgの治療効果が得られにくい可能性があります。
・海外における複数の観察研究で、プロトンポンプインヒビターによる治療において骨粗しょう症に伴う股関節骨折、手関節骨折、脊椎骨折のリスク増加が報告されています。特に高用量および長期間(1年以上)の治療を受けた人で骨折のリスクが増加しました。
・海外における主に入院者を対象とした複数の観察研究で、プロトンポンプインヒビターを使用した人においてクロストリジウム・ディフィシルによる胃腸感染のリスク増加が報告されています。
・ヘリコバクター・ピロリの除菌判定上の注意: エソメプラゾールなどのプロトンポンプインヒビターやアモキシシリン水和物、クラリスロマイシンなどの抗生物質およびメトロニダゾールの服用中や使用終了直後では、13C-尿素呼気試験の判定が偽陰性になる可能性があるため、13C-尿素呼気試験による除菌判定を行なう場合には、これらの薬剤の使用終了後4週間以降の時点で実施することが望ましいとされています。
エソメプラゾールマグネシウムは主として肝臓で代謝されますが、高齢者では肝機能、そのほか生理機能が低下していることが多いので、低用量から服用を開始するなど慎重に服用してください。
妊婦または妊娠している可能性のある人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ服用してください。
授乳中の人は服用を避けることが望ましいですが、やむを得ず服用する場合は授乳を避けてください。
小児などに対する安全性は確立していません。