以下の場合、エチゾラ・プラス5を絶対に服用しないでください。
●エチゾラムとして
・急性狭隅角緑内障の人: 抗コリン作用により症状を悪化させるおそれがあります。
・重症筋無力症の人: 筋弛緩作用により症状を悪化させるおそれがあります。
●エスシタロプラムとして
・エスシタロプラムに対し過敏症の既往歴のある人
・モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤を服用中あるいは服用中止後14日間以内の人
・ピモジドを服用中の人
【慎重服用】
●エチゾラムとして
・心障害のある人: 血圧低下が現れるおそれがあり、心障害のある人では症状の悪化につながるおそれがあります。
・肝障害・腎障害のある人: 作用が強く現れるおそれがあります。
・脳に器質的障害のある人: 作用が強く現れるおそれがあります。
・小児
・高齢者
・衰弱している人: 作用が強く現れるおそれがあります。
・中等度呼吸障害または重篤な呼吸障害(呼吸不全)のある人: 呼吸機能が高度の低下している人が使用した場合、炭酸ガスナルコーシスを起こすことがあります。
●エスシタロプラムとして
・不整脈またはその既往歴のある人、先天性QT延長症候群の人またはQT延長を起こすことが知られている薬剤を服用中の人、うっ血性心不全、低カリウム血症の人: エスシタロプラムの服用によりQTが延長する可能性があります。
・肝機能障害のある人: エスシタロプラムのクリアランスが低下し、血中濃度が上昇するおそれがあります。
・高度の腎機能障害のある人: エスシタロプラムのクリアランスが低下し、血中濃度が上昇するおそれがあります。
・自殺念慮または自殺企図の既往のある人、自殺念慮のある人: 自殺念慮、自殺企図が現れることがあります。
・躁うつ病の人: そう転、自殺企図が現れることがあります。
・脳の器質的障害または統合失調症の素因のある人: 精神症状が増悪することがあります。
・衝動性が高い併存障害を有する人: 精神症状が増悪することがあります。
・てんかんなどのけいれん性疾患またはこれらの既往歴のある人: けいれん発作を起こすことがあります。
・出血の危険性を高める薬剤を併用している人、出血傾向または出血性素因のある人: 出血傾向が増強するおそれがあります。
・高齢者
・小児
【重要な基本的注意】
●エチゾラムとして
・眠気、注意力・集中力・反射運動能力などの低下が起こることがあるので、デパス0.5mg使用中は自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事しないように注意してください。
高齢者では、運動失調などの副作用が発現しやすいので、少量から使用を開始するなど慎重に使用してください。
妊婦(3ヵ月以内)または妊娠している可能性のある人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用してください。ベンゾジアゼピン系薬剤(ジアゼパム)を服用した人の中に奇形を有する児などの障害児を出産した例が有意に多いとの疫学的調査報告があります。
妊娠後期の人は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用してください。ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に哺乳困難、嘔吐、活動低下、筋緊張低下、過緊張、嗜眠、傾眠、呼吸抑制・無呼吸、チアノーゼ、易刺激性、神経過敏、低体温、頻脈などを起こすことが報告されています。またベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に黄だんの増強を起こすことが報告されています。まお、妊娠後期にエチゾラムを連用していた人から出生した新生児に血清CK(CPK)上昇が現れることがあります。
分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状が現れることが、ベンゾジアゼピン系薬剤で報告されています。
授乳している人の使用は避けることが望ましいとされていますが、やむを得ず使用する場合は授乳を避けてください。母乳中へ移行し、新生児に体重増加不良が現れることがあります。またほかのベンゾジアゼピン系薬剤(ジアゼパム)で嗜眠、体重減少などを起こすことが報告されており、また黄だんを増強する可能性もあります。
小児に対する安全性は確立していません。
●エスシタロプラムとして
・うつ症状を呈する人には希死念慮があり、自殺企図のおそれがあるので、このような人は服用開始早期ならびに服用量を変更する際には状態および病態の変化を注意深く観察してください。
・不安、焦燥、興奮、パニック発作、不眠、易刺激性、敵意、攻撃性、衝動性、アカシジア/精神運動不穏、軽そう、そう病などが現れることが報告されています。また因果関係は明らかではありませんが、これらの症状・行動を来たした症例において、基礎疾患の悪化または自殺念慮、自殺企図、他害行為が報告されています。状態および病態の変化を注意深く観察するとともに、これらの症状の増悪が観察された場合には、服用量を増量せず、徐々に減量し、中止するなど適切な処置を行なってください。
・自殺目的での過量服用を防ぐため、自殺傾向が認められる人が服用する場合は、1回分の処方日数を最小限にとどめてください。
・家族などに自殺念慮や自殺企図、興奮、攻撃性、易刺激性などの行動の変化および基礎疾患悪化が現れるリスクなどについて充分理解してください。
・眠気、めまいなどが現れることがあるので、エスシタロプラムを服用中の人は、自動車の運転など危険を伴う機械を操作する際には充分注意してください。
・服用注意(突然の中止)により、不安、焦燥、興奮、浮動性めまい、錯感覚、頭痛および悪心などが現れることが報告されています。服用を中止する場合には、突然の中止を避け、状態を観察しながら徐々に減量してください。
高齢者での薬物動態試験で、血中濃度が高い傾向が認められているので、用量に留意して、状態を観察しながら慎重に服用してください。
妊婦または妊娠している可能性のある人は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ服用してください。
授乳中の人の服用は避けることが望ましいとされていますが、やむを得ず服用する場合は授乳を避けてください。
低出生体重児、新生児、乳児、幼児または小児に対する有効性および安全性は確立していません。
ほかの抗うつ薬(パロキセチン塩酸塩水和物)において、海外で実施された7-18歳における大うつ病性障害を対象としたプラセボ対照の臨床試験において有効性が確認できなかったとの報告があります。
【効能・効果に関する使用上の注意】
●エスシタロプラムとして
抗うつ剤の服用により、24歳以下の人で、自殺念慮、自殺企図のリスクが増加するとの報告があるため、エスシタロプラムの服用にあたっては、リスクとベネフィットを考慮してください。
【用法・用量に関連する使用上の注意】
●エスシタロプラムとして
・エスシタロプラムの服用量は必要最小限となるよう、慎重に観察しながら服用してください。
・肝機能障害の人、高齢者、遺伝的にCYP2C19の活性が欠損していることが判明している人では、エスシタロプラムの血中濃度が上昇し、QT延長などの副作用が発現しやすいおそれがあるため、10mgを上限とすることが望ましいとされています。また服用に際しては状態を注意深く観察し、慎重に服用してください。