【禁忌】
・テルマ20の成分に対し過敏症の既往歴のある人
・妊婦または妊娠している可能性のある人
・胆汁の分泌が極めて悪い人、または重篤な肝障害のある人
・アリスキレンフマル酸塩を使用中の糖尿病患者(ただし、ほかの高圧治療を行なってもなお血圧のコントロールが著しく不良の人を除く): 非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症および低血圧のリスク増加が報告されています。
【慎重服用】
・両側性腎動脈狭窄のある人または方腎で腎動脈狭窄のある人
・高カリウム血症の人
・肝障害のある人: テルマ20は主に胆汁中に排泄されるため、テルミサルタンのクリアランスが低下することがあります。また、外国において肝障害患者でテルミサルタンの血中濃度が約3-4.5倍上昇することが報告されています。
・重篤な腎障害のある人: 腎機能を悪化させるおそれがあるため、血清クレアチニン値3.0mg/dL以上の場合には、慎重に服用してください。
・脳血管障害のある人: 角の高圧が脳血流不全を引き起こし、病態を悪化させるおそれがあります。
・高齢者
【重要な基本的注意】
・両側性腎動脈狭窄のある人または片腎で腎動脈狭窄のある人においては、腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けてください。
・高カリウム血症の人においては、高カリウム血症を増悪させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けてください。
また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病などにより血清カリウム値が高くなりやすい人では、高カリウム血症が発現するおそれがあるので、血清カリウム値に注意してください。
・アリスキレンフマル酸塩を併用する場合、腎機能障害、高カリウム血症および低血圧を起こすおそれがあるため、状態を観察しながら慎重に服用してください。なお、eGFRが60mL/min/1.73㎡未満の腎機能障害のある人でのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けてください。
・テルマ20の服用により、急激な血圧低下を起こすおそれがあるので、以下の人では特に状態を充分に観察してください。また、増量する場合は徐々に行なってください。
1) 血液透析中の人
2) 利尿降圧剤を服用中の人
3) 厳重な減塩療法中の人
・高圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転など危険を伴う機械を操作する際には注意してください。
・手術前24時間は服用しないことが望ましいとされています。
・テルマ20を含むアンジオテンシンII受容体拮抗剤服用中に肝炎などの重篤な肝障害があらわれたとの報告があります。肝機能検査を実施するなど、観察を充分に行ない、異常が認められた場合には服用を中止するなど適切な処置を行なってください。
【用法・用量に関連する使用上の注意】
・肝障害のある人が服用する場合、最大服用量は1日1回40mgとします。
【適用上の注意】
・テルマ20を食後に服用する人は、毎日食後に服用するように注意してください。テルミサルタンの薬物動態は食事の影響を受け、空腹時服用した場合は、食後使用よりも血中濃度が高くなることが報告されており、副作用が発現するおそれがあります。
【高齢者】
・高齢者が服用する場合には、状態を観察しながら慎重に服用してください。一般に角の高圧は脳梗塞が起こるおそれがあるため、好ましくないとされています。
・国内臨床試験では65歳未満の非高齢者と65歳以上の高齢者においてテルミサルタンの降圧効果および副作用に差はみられませんでした。
・高齢者と非高齢者との間でAUCおよびCmaxに差はみられませんでした。
【妊婦、産婦、授乳婦など】
・妊婦または妊娠している可能性のある人は服用しないでください。また、服用中に妊娠が判明した場合には、ただちに服用を中止してください。
・授乳中の人は服用を避け、やむを得ず服用する場合には、授乳を中止してください。
【小児など】
・低出生体重児、新生児、幼児または小児に対する安全性は確立していません。